滄海のひとりごと

ナウでヤングなわけがない一研究者のひとりごと集
<< June 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
 
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
PROFILE
 
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | | - | -
年金問題と老人福祉と少子化 パート2
年金問題に比べて、その大きな原因の一つである少子化についての議論が、あまりに少ないように思う。その理由は、要するに「少子化対策は票に結びつかないから」だ。

世代別投票率を比較すると、20歳代は30%台、30歳代は40%台なのに対し、65歳代は76%となっている(2003年度)。
要するに、若い世代に訴えるより、初老の人に訴える方が倍の効果があるということだ。
そういうわけで、少子化対策、要するに子育てをしている若い世代への福祉対策は、どんなに必要でも後回しになってしまう。というかやらない。
政治家はやはり当選しないことには話しにならないし、ある程度は選挙対策優先なのは理解できなくはない。
しかしそれにしても、あまりに、選挙に行ける元気な老人や業界団体への配慮、要するに選挙対策のみで動きすぎではないだろうか?

老人福祉の問題でも、最大の問題は年金問題ではない。
日本人の資産は高齢者に大きく偏る傾向が年々強くなっており、高齢者は経済的にはむしろ恵まれている例が多い。
むしろはるかに大切なのが、老人介護の問題や独居老人の増加の問題である。
十分な資産・収入のある老人に年金をばら撒く事ではこれらの問題は解決しない。(もちろん、資産を持たない老人への年金は福祉政策としてとても重要であり、現法案の年金給付レベルではむしろ足りないだろう)

足腰が弱った70台の老婆が、一人で一軒家で暮らしている。資産は十分あるが、人と会話するのは、ヘルパーさんが家に来る週3回のみ。お金があっても足が弱って満足に買い物もいけない。これが現在の老人問題の縮図である。
(あとは老人医療の問題もあるが、言い始めると長くなるので今回はそれは割愛する)


今回の年金問題でも、どうやら自民党は票をかなり失ったようだが、その最大の理由は、「給付が減ったから」だと思われる。
逆に民主党案が受けがいいのは、「給付を保障しているから」だ。
しかし、高齢少子化という根本の原因に目を向けず、消費税を財源にして、給付だけは保障してしまおうという民主党案は、選挙対策の色あいも濃い。

今回の自民党が通した法案は、給付を下げて負担を増やすという、どう考えても国民受けはしない法案だ。
それならなぜあんな法案を強行採決までして通したかというと、ああいう応急処置でもしなければ近いうちに破綻してしまう危険性があるからだ。
とりあえず現行制度のままで応急処置をするとしたら、できるだけ国庫の負担をふやしつつ、それでも足りない部分は出費を減らして収入を増やす(給付を減らして掛け金を上げる)、いわゆる自民党案のようなものしか方法がない。
もちろんこれはあくまで現行制度の枠内の応急処置に過ぎず、抜本的な解決は必要なのだが、前国会会期中に抜本的な改革をしてしまうのは実質的には不可能だったわけで(制度を根本から変えるには、十分な議論と各種団体の調整が必要)、当面応急処置だけしておくのは何もしないよりはましである。

民主党関係者は、「百年安心といっているじゃあないか、百年はとてももたない」と声を大にして主張しているが、自民党関係者も、今回の応急処置で本当に100年安心とはまさか思っていないだろう。ただ、政権党には、今実際に行政を司るものとしての責任がある。年金問題に対する国民の不安を鎮め、未納者を減らすためにも、年金制度は壊れないと主張せざるをえない。そこを突くのは、デマゴーク的で無責任であり、あまりフェアーじゃないような気がする。
嵐で船が大破したとして、船長は、とりあえず船の浸水を一時的に止めただけの応急処置をしたとしても、また○×時間後には浸水が始まるとは乗客に口外しないだろう。むしろ船は大丈夫だと宣言し、応急処置が効いている間に全力で港を目指すだろう。(まあ自民党はここで全力で港を目指すかどうかに不安があるのだが・・・)

ここで年金問題で民主党が主張すべきことは、しょせん応急処置に過ぎない前国会の自民党案をことさら批判することではないだろう。
そうではなく、自民党の応急処置は応急処置として、それで稼いだ時間のあいだに、十分な議論を尽くし、超党派で協力もし、関係諸団体・省庁に根回しもして、抜本的な解決案の実行に邁進することであろう。

さて、では具体的に年金制度をどのようにするのが良いかということであるが、私が以前年金問題と少子化の記事で書いたように、
1) 資産および収入が一定以下の65歳以上の老人に関しては、基礎年金として生活に必要な最低レベル(現役の50%?)の基礎年金を支給する。(一定以上の資産・収入保有者には、基礎年金は支給されない)
2) 基礎年金に追加し、子供を育てた数に応じて年金が支給される。

というのはどうであろうか?

根拠・理由については以前の記事で詳しく述べたので参考にしていただきたい。


参考にさせていただいたページ
PESCA'S PAGE 私の視点
巨人を愚痴る携帯屋
十萌航路
Kento De Goo Punch
スポンサーサイト
- | 00:30 | - | -
コメント
from: OnlineSlot   2006/03/17 12:19 PM
Good site and good blog.Thanks
コメントする









 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://kunkunkun.jugem.cc/trackback/7
年金問題だけど「白紙撤回」って、文字通り”カウント・ゼロ”の状態にして「落ち着いてもう一度議論しよう」という事でしょう?まあ〜こりゃー子供でも理解出来る。で…民主党の「年金改革関連法白紙撤回」+「今後5年間議論して抜本改革を」って、年金制度は現状維持
Kento De Goo Punch | 2004/07/12 4:01 PM
日本では、高齢化に伴う年金対策が問題になっているようだけれど、オーストラリアもご多分に漏れず高齢化に悩まされており、年金の問題はいつも取り沙汰されている。 オーストラリアの年金は、税金全体の中からまかなわれているため、あえて『年金』という形で徴収され
オーストラリア・シドニー海外生活ブログ | 2004/07/23 10:12 AM
日本では、高齢化に伴う年金対策が問題になっているようだけれど、オーストラリアもご多分に漏れず高齢化に悩まされており、年金の問題はいつも取り沙汰されている。 オーストラリアの年金は、税金全体の中からまかなわれているため、あえて『年金』という形で徴収され
オーストラリア・シドニー海外生活ブログ | 2004/07/23 10:23 AM
日本では、高齢化に伴う年金対策が問題になっているようだけれど、オーストラリアもご多分に漏れず高齢化に悩まされており、年金の問題はいつも取り沙汰されている。 オーストラリアの年金は、税金全体の中からまかなわれているため、あえて『年金』という形で徴収され
オーストラリア・シドニー海外生活ブログ | 2004/07/23 11:09 AM
日本では、高齢化に伴う年金対策が問題になっているようだけれど、オーストラリアもご多分に漏れず高齢化に悩まされており、年金の問題はいつも取り沙汰されている。 オーストラリアの年金は、税金全体の中からまかなわれているため、あえて『年金』という形で徴収され
オーストラリア・シドニー海外生活ブログ | 2004/07/23 11:24 AM